万葉集:シャラノキ(娑羅の木) ツバキ科 別名:ナツツバキ(夏椿)
花は一日で散ってしまいます。
万葉集
原文:余能奈可波 牟奈之伎母乃等 志流等伎子 伊与余麻須万須 加奈之可利家理
かな:よのなかは むなしきものと しるときし いよよますます かなしかりけり
読み:世間は 空しきものと 知る時し いよよますます 悲しかりけり
意味:世の中がむなしく無常だと現実に知り、今までよりもますます悲しい。現世を実に(空、むな)しい
ものだと
万葉集:巻第5ー793 大伴旅人の歌大伴旅人が、筑紫で妻を失くした時の歌
巻五の巻末近くに億良(奈良朝前期の宮廷歌人、渡来人の子)の俗道仮合詩という漢文があります。その文中に前記のさらが登場しています。
釈迦には、晩年入滅した場所の四方にシャラノキが二本ずつ植えられ、死を迎えようとするとき、この木全体が白鶴のごとく真っ白に色を変じたという故事があります。このインドのシャラノキ(さら双樹)はふたばがき科の常緑樹で、高さ三十メートルにも達する高木です。日本でいうさらはつばき科の落葉樹でインドのものとは(全、まったく)く別のものです。さらと同様に原物と異なったものにボダイジュ(しなのき科)があり、正しくはくわ科の植物です。
ナツツバキがなぜ我が国でさらの木と間違えられたかについてははっきりしませんが、ナツツバキの真夏に白く咲き出てはすぐに散っていく清楚ではかない花の姿、つるつるした独特の樹肌など、釈尊入滅に際して白鶴のごとく色を変えたという霊樹のイメージに何ほどか通じるものがあるかもしれません。昔から好んで寺院に植えられています。
ナツツバキは本州、四国、九州の深山に生育する落葉小高木で、夏にツバキに似た大きな白い花が朝早く咲いて夕方にはそのままポトリと落ちる一日花です。樹皮は灰褐色で薄片になってはがれ、あとが灰白色または灰褐色のまだらになり滑らかになります。用途は皮付きの床柱、器具材、彫刻などで庭園樹として珍重されます。
アルバム: 万葉集:あさがお ムクゲ
タグ: 万葉集
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のぶたさんへお気に入り有難う御座います。2019年6月20日 16:10 ☆トミー (47)
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